自転車散歩(ポタリング)のすすめ

45歳から52歳までは主にロードバイク に乗っていました。
地元のチームに参加して、休みの日には集団走行やヒルクライムを楽しんでいました。
ちなみにヤビツ峠登坂のベストタイムは47’52″です。(R246名古木交差点から計測)

52歳の時に、常時左手親指が痺れるようになってしまいました。
原因ははっきりとはわからず、今でも治っていません。
いくつかの病院や整骨院・接骨院に行きましたが、頸椎の隙間が狭くなり神経を圧迫しているという診断がほとんどでした。

加えて引っ越してチーム拠点から離れたこともあり、集団走行やヒルクライムをすることが無くなりました。

平地をゆっくりと走るようになり、20段変速のロードバイクに乗る必要も無くなりました。
ほとんど一人で走っているので、写真を撮りたかったり寄りたい店があるたびに自転車を止めます。

最近では下記のようなコースを散歩しました。
出発点はいずれも日吉の自宅です。

中目黒から目黒川を下る(42キロ)
鶴見川→麻生川→多摩川(59キロ)
大鳥居まで往復(43キロ)
鶴見川→帷子川(51キロ)
野川公園まで往復(79キロ)

自転車散歩の定義

私の考える自転車散歩とは、あちこち寄り道しながら、ゆっくり長い距離を走ることです。
ロードバイクのトレーニング方法にも同じ意味のLSD(Long,Slow,Distance)というものがありますが、自転車散歩はさらにゆっくりです。
LSDが25km/hくらいの速度だとすると、自転車散歩は15〜20km/hくらいでしょうか。

ゆっくり走ってもそれなりのカロリー消費になります。

サイクルコンピューターのキャプチャー画面

ダイエットの効果は高いです。

どんな自転車を選ぶか

基本的には自分の乗りたい自転車に乗れば良いのですが、下記の自転車にはそれぞれ問題点があります。

  1. ママチャリ
    車体が重く部品の精度も悪いので、あまりスピードが出ません
    漕いだエネルギーの多くが無駄になってしまいますので、乗っていて楽しくありません。
  2. ロードバイク
    強くペダルを漕ぐための前傾姿勢になっています。
    ゆっくり走った場合には、ハンドルに体重がかかりすぎ手が痛くなってしまいます。
    また、変速機の整備には、結構手間がかかります
  3. マウンテンバイク
    荒地を走るための自転車なので、フレームは頑丈でタイヤが太いです。
    乗り心地がいいということは言えますが、重さとタイヤの太さにより若干進みにくいとも言えます。
    変速機の整備に手間がかかることは、ロードバイクと同じです。
    ちなみに価格の安いいわゆるマウンテン風バイクはママチャリと大差ありません
  4. クロスバイク
    ママチャリ、ロードバイク、マウンテンバイクの最大公約数と言えるでしょう。
    おそらく外置きになると思われるので、整備をすることもなく数年で変速機が錆びてしまうでしょう。

では何に乗ればいいのかという話ですが、ずばり言わせてもらうと、

シングルスピードバイクです。

変速システムがない自転車です。
シングルスピードバイクで有名なのはピストバイクです。
ピストバイクとは競輪で使う自転車のことです。
ペダルを漕いだ力がダイレクトに車輪に伝わる非常に優れた自転車ですが、走行中ずっとペダルを漕いでいなくてはならないため、多くの方にとっては乗りこなすことが難しいです。
ピスト以外の自転車では、下り坂ではペダルを止めてもシャーと進みますが、ピストの場合は例えば下り坂でもスピードに応じた速さでペダルを漕がなくてはなりません。
このギヤシステムのことを固定ギヤと言いますが、一度乗ってみるとどれほど大変かがわかります。
私は街中で固定ギヤのピストに乗っている人を見かけると、尊敬の目で見入ってしまいます。

ピストのギヤを固定じゃなくしたのが、いわゆるシングルスピードバイクです。
走行中ペダルと止めても自転車は、シャーと進みます。

変速が無いというと、坂を登れないのではないかと思われることが多いですが、道を選べば意外と大丈夫です。
変速システムが無いかとはペダルを漕ぐエネルギーが無駄にならないことに繋がるため、例えば同じギヤ比のシングルスピードとロードバイクの同じギヤ比を比べた場合、前者の方が少しだけ速く走れることができます。

変速システムが無いため、メンテナンスは簡単です。

私が乗っている散歩用自転車については下記に紹介させていただきました。

装備、持ち物

以下の装備と持ち物は最低限必要だと思います。

  1. ヘルメット
    長い距離を走ると、それだけ事故のリスクは増えます。
    ヘルメットをつけていた場合、事故の時に頭部を守れる可能性が格段に高まります。
  2. グローブ
    冬はの防寒と夏の日焼け対策が主ですが、それ以外の時期にもグローブをした方が手が痛くなりません。
    また、落車した際のケガ防止になります。

  3. 車体にボトルケージをつける方法がポピュラーですが、ペットボトルをバッグに入れても構いません。
  4. バッグ
    下記のいずれかが必要です。
    ・バックパック
    ・メッセンジャーバッグ
    ・フロントバッグ
    ・フレームバッグ
    ・サドルバッグ

    私の場合はバックパックを背負っています。
  5. パンク修理セット
    パンクは一定の確率で訪れます。
    外でのパンクの場合にはパンクを修理せず、チューブごと交換します。
    念のためにパンク修理のキットも用意します。
  6. タオル
    汗拭きと、パンク修理をした際に汚れた手を拭くためです。

  7. スポーツ走行では無いので、店で食事をしたり、スーパーに寄ったりすることもあります。
    個人的にはワイヤータイプで番号を押す(回すではなく)ものがおすすめです。

服装

散歩なので、ロードバイクのような格好(レーパン&ジャージ)をしていては気が引けますし、飲食店に一人で入る時などは恥ずかしいです。

アンダーウェアとしてレーパン(レーサーパンツ)は履いた方がいいと思いますが、その他は自由です。
ただしコットン製の生地は汗が乾きにくいので、避けた方がいいと思います。

チェーンにズボンが触れると汚れてしまうので、ゴムでズボンを留めます
ズボンを止める専用のバンドも売られています。

靴は夏はサンダル、冬はジャングルモック一択です。
紐がある靴はチェーンに挟まれる危険があるため、避けた方がよいでしょう。

コース

川沿いが基本です。
川岸には車が通らないサイクリングロードがあることが多ので安全です。
坂が無いことも川沿いの道の特徴です。
川を横断するコースを取った場合には、分水嶺を超えなければならなくなるため坂が多くなります。

川沿いのコースを探すには川の名前を調べる地図が重宝します。

交通規則について

自転車の走行ルーについて多くの人は間違った認識を持っています。
下記の点については、知らない方の方が多いのではないでしょうか。

  1. 自転車は車道走行が基本
    車道の左側を走ることが定められています。いわゆる路肩(側溝の上など)ではありません。
    チーム走行をしていた頃にはよく「なんで自転車のくせに車道を走ってるんだ」と言われたものでした。
    逆走(道路の右側を走ること)は厳禁です。
  2. 自転車は原則歩道走行禁止
    自転車走行を許可された歩道に限り走行可能ですが、歩行者優先です。
    歩道を走ることは歩行者にとって危険であるばかりではなく、自転車にとっても左側から来る車との距離が近くなるため危険度が高まります。

その他、よく見られるのは、ながらスマホと信号無視(一時停止違反含む)です。
自分が怪我をするのはもちろん、歩行者に怪我をさせたり自転車同士に事故に遭ったりしないよう、交通規則を守りましょう。

この記事を読んだ方に、長く楽しく自転車散歩を続けて欲しいと思います。

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