ロードバイク事始

自分がロードバイクを買った理由

14年前、45歳の時にロードバイクを始めた経験をお伝えしたいと思います。

ロードバイクを買う3ヶ月前に、クロスバイクというスポーツタイプのものを買っていました。
それまではママチャリしか乗ったことがなかったので、いわゆる男乗りの自転車が欲しかったのです。
ママチャリとは全く違う乗り心地で、同じように踏み込んでもスピードが全く違いました。

しばらく満足して乗っていたのですが、自転車店にアクセサリーなどを買いに行く度に目にするロードバイクが欲しくなってきました。
クロスバイクとロードバイクにはママチャリとクロスバイクと同じくらいの差が、あるように思えたのです。

そして店で勧めれるままに買ったのこれでした。

当時米国の自転車選手が使っていたクラスのもので、型落ちのため10万円引の31万円で売られていました。
ハンドルがサドルよりかなり低くなっていることが、当時の本気度を物語っています。

どんどん走れるように進化

買った当時は1日に20キロくらいしか走れませんでしたが、通勤・休日にと毎日のように乗っているうち次第に長い距離を走れるようになり、約1年後には100キロ以上走れるようになっていました。
100キロというとすごい距離のように聞こえるかもしれませんが、誰でも毎週走っていればそのくらいは走れるようになると思います。

たまたま自転車の修理に訪れた別の自転車店で店主に誘われ、クラブラン(走行会)で一緒に走らせていただけることになりました。
10〜20人くらいで100キロくらいの距離を走るのですが、最初に参加した時は大変でした。
皆についていく力が無いためすぐに遅れをとってしまうのです。

しばらくひとりで走ると、曲がり角のところでみんなが待ってくれています。
自分がやっと追いついたところで再スタートです。
4時間ほどをほとんど全力で走るという結果になり、帰り道では生涯初の脚つりの激痛を味わいました。

しかし毎週のようにクラブランに参加していると、だんだん遅れないようになってきました。
ひとりで遠出することも増えてきて、自転車通勤と合わせて毎月700〜800キロを走るようになっていました。

ロードバイク乗り始めて2年半後の夏には自転車乗りとしてのピークを迎えていたのですが、そのことを自分はまだ知りませんでした。(まだまだ速くなると思っていたのです。)
ヒルクライム(自転車による登坂)が楽しく、その夏は峠のヒルクライムに週2で通いました。

8月の走行距離は1300キロを超えていました。

調子良く走っていた自分に訪れた落とし穴

しかしながら、好事魔多し。
そこに落とし穴がありました。

夏の終わりになると尻の筋肉に異変が生じ、放置して走っていると激痛に変わり、ついには3ヶ月間に渡り座ることができない状態になってしまいました。
サドルに座れないだけではありません。会社のデスク、自宅の食卓、ソファ、電車の座席、車のシート等に全て座れなくなってしまったのです。s

合わせて20くらいの整形外科、整骨院、整体、鍼灸院、カイロプラクティックに通ったものの全く良くなりませんでしたが、発症してから2ヶ月後に幹部を温めることにより快方に向かうことができました。

4ヶ月後に自転車乗りとして復帰できましたが、その後私生活が忙しくなったこともあって故障以前ほどは走らなくなり、自転車生活は下り坂となっていきました。

無理をしないことをお勧めします。

ロードバイク乗りの端くれからのアドバイス

これからロードバイクに乗ってみようという人にいくつかアドバイスがあります。

  1. どんなロードバイクを買えばよいか?
    ロードバイクは大きく4つのバートに分けられます。
    各パート別に解説します。

    フレーム(横から見て2つの3角形の本体)
    価格が高い順にカーボンクロモリアルミがあります。
    単品では最も高価な部品なので後から交換することは難しいため熟慮が必要です。
    高価であるほど良いと言えますが、こればかりは財布と相談というしかありません。
    素材以上に重要なことは、自分に合った大きさのものにすることです。
    ロードバイクを扱っている自転車店にてアドバイスを受けて買うことをお勧めします。

    ホイール(車輪のこと)
    1万円以下から50万円までありますが、初心者には違いがわからないので最初は安めのもので良いでしょう。

    コンポーネント(変速機・ブレーキなどの主要機構)
    ほんの少しの重量の違いで価格が大きく変わるので、最初は上から3番目くらいのグレードで十分です。
    高価なコンポーネントを使用したからと言って、スピードが速くなるわけではありません。
    国産のシマノとイタリアのカンパニョーロに2分され、カンパニョーロの方が幾分高価です。
    手元の変速レバーのデザインが大きく異なるのでよく見て選ぶ必要があります。

    ・インターフェース(ハンドル、ペダル、サドル)
    この3つは人間から自転車へのインターフェース(接点)となる重要な部品です。
    最初はどんなものが良いかわからないと思います。
    価格を含め比較的容易に替えられるので、最初は安いものでいいと思います。
  2. 靴とペダルがくっつける金具は必要?
    ロードバイク乗りの多くはビンディングペダルと言ってペダルと靴をくっつけるシステムを使っています。
    これは正しいペダリングを身につけるため、あった方がいいと思います。
    ペダルから靴を外した時に金具が靴の外に出ているロードバイクタイプが主流(選手のほとんどが使用)ですが、自転車を降りたときに歩くことが困難なので、金具が靴の内側に収まるタイプ(マウンティングバイク用)をお勧めます。
  3. 独特な格好をしなくてはならない?
    レーサーパンツは摩擦や抵抗が少なく走りやすく、スポンジが入っているので多少なりとも痛み軽減の助けになります。
    ジャージ(シャツ)は汗をかいた時にすぐ乾き、背中にポケットがあるので便利です。
    高価なロードバイクに乗って普通の服だと、むしろ違和感があります。
  4. 尻が痛くなった場合の対応
    初心者のほとんどが直面する問題です。
    レーサーパンツを履く、慣れるしか無い、ポジションをきちんと合わせるなどという説明が多いですが、自分の考えは違います。
    体重はペダル・サドル・ハンドルの3点に分散されますが、脚力が弱いとサドルにかかる力が増えます。
    したがって脚力がつけばペダルに体重が乗り、相対的にサドルにかかる負担が少なくなり痛くなくなるというわけです。
    そうなるまで問題は解消しないでしょう。
    どうしても痛みが解消しない、超長距離を走るなどの場合は、後述する革サドルという選択肢があります。
  5. 尿道が痛くなると致命的に
    走行中骨盤が前に倒れていると尿道を押し潰してしまい、放置すると重症化します。(男子限定)
    骨盤を起こして垂直に立てるように心がけて座らないといけません。
  6. パンクに対する備えが必要
    ロードバイクは走る距離が長く、自転車店が無い辺鄙なところを走ることが多くなります。
    タイヤ・チューブの交換方法を覚え、替えのチューブとパンク修理道具を持ち歩くことが必須です。

現在の自分は

偉そうなことを言ってしまいましたが、最近はロードバイクにはあまり乗らなくなり、こちらのバイクを常用しています。

シングルスピードと言われる変速機のないタイプです。
7万円くらいのクロモリ(鉄)フレームですが、楽に乗るためハンドル等に改造を加えています。
ポジションやパーツなど、乗った感覚としてはロードバイクに近いですが、普段着で気楽に乗っています。

珍しいブレーキですが、ギドネットブレーキといいます。
ハンドルのどこを握ってもブレーキを引けるようになっています。
乗車ポジションを変えられるので、長距離を乗っても比較的疲れを軽減することができます。

世界一尻が痛くならいと言われている革サドルで、2万円ほどです。
普通の革サドルは馴らしに数ヶ月かかってしまいますが、これは取り付けて即効果があります。

ロードバイクのよいところ

ロードバイクの最も良いのは長時間楽しめるところです。
自分の場合は出かけると4、5時間は乗ってましたし、早朝から夕方まで走っていることもよくありました。
1日で最も長く走ったのは高尾山口から新潟の糸魚川まで走るイベントで、290キロを14時間で走りました。

エクササイズとしての効果は大きいです。

20年間の体重変動のグラフです。
横軸は月単位になります。
56ヶ月目くらいから急激に減量していますが、これはロードバイクに乗り始めたことによるものです。

これからも健康のため、散歩程度には乗り続けたいと思います。

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