無料のスプレッドシートで生涯続けられる日記を
2001年1月から、ネット上に非公開で1行日記を書いています。
書き始めてから丸20年を超え、現在はGoogleのスプレッドシートを利用しています。

個人的には1日の文字数はこのくらいの方が冗長にならずいいと思っていますが、いくらでも長く書くことは可能です。

こんな感じです。
文字をいくら長く書いても容量がいっぱいになる心配はありません。
仮に1000文字(およそA4サイズ1枚分)書いた場合の容量は1000B(バイト)=1KBです。
写真の1枚の大きさを3MBとした場合のわずか3,000分の1です。
毎日1000文字書いても9年目にしてやっと写真1枚の容量に達することになります。
ただし、長い文章を書くと長続きしにくくなります。
あえて1行日記をお勧めします。
スプレッドシートの便利さ
検索が便利
日記全体が1つのシートになっているので、いつどのような出来事があったかを検索することが容易です。
例えば「10年前の誕生日はどうしていたっけ?」とか、「今使ってるパソコンは何年前に購入したか?」などがたちどころにわかります。
検索する場合は、「検索と置換」機能を使います

カタカナとひらがなを区別してしまうなどの弱点はあるものの検索のスピードは早く、充分実用になります。
プラスアルファの項目を追加
列を増やすことで、数値データその他の項目を追加することができます。
例えば毎日の体重のデータを記録しておけば体重変化の推移がわかり、ダイエットのモチベーションがアップします。
データをグラフ化することも容易です。
下記は、私の約20年間分(201週間)の体重のグラフです。

体重以外にも貯金額、天候・気温などの気象データなどを加えてもいいでしょう。
いかにして日記を書くか
彼は長い期間にわたって一日も欠かすことなく日記をつけることができるという稀有な能力を身につけた数少ない人間の一人だった。
嘔吐1979(村上春樹)より
日記を書き始めた約20年前、日記を書く方法に現在のような多くの選択肢はありませんでした。
日記を書くという作業は準備を含め手間のかかるものだったのです。
私はCGIプログラムをレンタルサーバー(HPスペース)に置き、imodeやパソコンから日記を書いていましたが、難易度が高く一般的な方法とは言えませんでした。
現在においては様々な選択肢があります。
- 日記帳
紙の日記帳です。
長い期間使えるものとしては、「10年日記」というものが各種商品化されています。 - 日記アプリ
アプリストアを見ると多くの日記アプリがあります。
高機能なものが多く、1行日記のような単純なものは見当たりません。 - ブログ
私はかつてブログ=日記と認識していました。 - カレンダーアプリ
Googleカレンダーなどに予定の代わりに書き込む方法です。
記録方法としては良いのですが、一覧性に欠けます。
また将来の移転が難しくなりそうです。 - ワープロ
紙とペンをパソコンやスマホに置き換えただけと言えます。 - 表計算
機能上日記との親和性は高そうです。
日記を継続をするための方法を検討
昨年レンタルサーバーを解約しCGIプログラムを置くことができなくなったため、別の方法で日記を書く必要性に迫られました。
それを機に今後どのような方法で日記を継続するか検討しました。
日記を長期継続するため必要な条件とは
日記システムを選定するに当たって必要な条件は下記のものです。
- 機能が単純で、使いやすいこと
多くの機能は必要ありません。
長期間継続させるためには、使い方が簡単なことが必須です。 - データが移行できること
これまでの20年分のデータを移行でき、将来的にも移行しやすいことが望ましいです。
現行のデータが過去のものと別保管になることは避けなければなりません。
日記のデータはかけがえがない財産なのです。 - バックアップが簡単なこと
10年ほど前に日記のデータが全て消えたことがありました。
バックアップをサボっていた約3ヶ月間のデータは永遠に失われました。
バックアップが簡単であればその回数も増えます。 - 汎用性
パソコン、タブレット、iOS、androidのいずれからも読み書きできることは必須です。 - 継続性
データの移行ができたとしても、アプリの提供が終了する可能性が低いにこしたことはありません。 - 信頼性
パソコンやスマホはいつ壊れたり無くしたりしても不思議無いので、データの置き場所はクラウド一択です。
クラウドを置くサーバーは信頼できる企業のものが望ましいです。 - 無料であること
機能に対しての要求度が低いので、コストをかけたくはありません。
以上の条件で、さまざまなアプリを検討しました。
スプレッドシートに決定
検討の結果、以上の条件を全て満たすものはひとつだけでした。
「スプレッドシート」とはGoogle社が無料で提供するExcel互換の表計算アプリです。
無料のデータ容量はメール・写真その他のデータも含めて15GBなので当面は大丈夫そうです。
スプレッドシート日記に必須の機能
スプレッドシートで日記を書くにあたっては下記の2つの機能は必要性が高いです。
逆に言うとこの2つの機能さえあればストレス無く日記を書き続けることができます。
1日分の行を追加
日記を下に継ぎ足していくならば必要のない機能ですが、最新の日付が一番下だとすると日を重ねるごとに不便になっていくので、上に新しい日付を書き足すことをお勧めします。
・スマホの場合
画面下のアイコンをクリックする。

・パソコンの場合
右クリックして「行を挿入」を選択
日付の自動入力
毎日手入力しても良いのですが、毎日となると面倒なことです。
私の場合は下記の方法で、1週間程度の日付をまとめて入力しています。
・スマホの場合
日付の記入済みセル2つを含む3行以上をドラッグ
ドラッグしたセルを長押し
「︙」をクリック
自動入力を選択

・パソコンの場合
日付の記入済みセルの上から2つをドラッグ
ドラッグしたセルの右下の点を真上へドラッグ
・日付の書式を変更
日付に「年」が入っていなく10/26などとなっている場合、日付の列の一番上をクリックし、現れた書式のアイコンをクリックして日付の書式を「2021/10/26」などに変更します。

パソコンの場合は、「123」のアイコンをクリックして「日付」で書式変更できます。
スプレッドシート日記まとめ
1. 汎用性
AndroidでもiOSでも、Windowsでもマックでもストレス無く読み書き可能です。
2. 機能
日記に高機能は必要ありません。それよりも長く続けるためには毎日の操作が単純で楽である必要があります。
項目は極力増やさず、できれば1行日記形式をお勧めします。
文字装飾などは将来データを移転した場合には消えてしまう可能性が高いので使わない方が良いでしょう。
3. 安定性
データはGoogleのサーバーにあり安全度が高く、データ破損やサーバー落ちの可能性は極めて低いでしょう。
バックアップの必要もないほどですが、もしバックアップする場合はエクセルかcsvのファイルで書き出すだけです。
4. ランニングコスト
Gmail、Googleフォトなどのデータと合わせて15GBまでであれば無料です。
日記を書くアプリは、現状ではスプレッドシート一択と言っても過言ではありません。
付録(どうしても画像を挿入したい場合)
写真を挿入したいとの希望があるかもしれません。
それは簡単ですが、データ量が大きくなりすぎるのでお勧めはできません。
仮に3MBの写真を毎日アップした場合、年間1GBを超えてしまいます。
どうしても写真をアップしたい場合は縮小してからアップした方が良いでしょう。
セル内に写真をアップする方法はスプレッドシートのヘルプに示されています。
日記帳を買いますか?それとも・・・
スマホで日記を書くているところを動画に撮りました。。