タケノコのエグ味の抜き方

タケノコのエグ味とは

「エグ味」以外に、「アク」や「渋」などと言われることもあるが、いずれも同じことで、生のタケノコに含まれる、シュウ酸やホモゲンチジン酸という物質が原因となっている。
採ったばかりのタケノコにはエグ味が少なく生でも食べられるくらいだが、そのままにしておくとエグ味は次第に増えていく。
採ったばかりであれば比較的容易にエグ味を抜くことができるが、時間の経過とともにエグ味は抜けにくくなって

下処理の理由はエグ味だけではない

しまう。タケノコの下処理をするもうひとつの理由はもうひとつは毒抜きだ。
タケノコには青酸配糖体という毒素が含まれている。
青酸というと猛毒のように聞こえるが、青酸配糖体は梅干しのやビワの種の中にも入っているもので、少量なら問題ないという考えもあるが、できれば体内に入れないほうがよさそうだ。
ただしこの毒は火を通せば簡単に消える性質のものだ。
実は子供の頃、毒とは知らずに梅干しの種を割って中の白いの(青酸配糖体)を食べたことがある。
腹痛は起こさなかったが、両腕にひどい蕁麻疹が出た記憶がある。

エグ味(渋)抜きのいくつかの方法

タケノコの渋抜きの方法は以下のものが一般的に知られている。

  1. 水だけで茹でる
    採りたてであればこれで良いと思う。
  2. 米糠を入れて茹でる。
    これが最もポピュラーではないだろうか。
    米糠がない場合はコメの研ぎ汁でもよいとされている。
  3. アルカリ性の水で茹でる
    重曹が使われることが多いが、アルミの鍋だと黒ずんでしまうので注意が必要だ。
    居酒屋の知人は炭の灰を使って茹でていた。
  4. 唐辛子を入れて茹でる
    あまり根拠がないのではないかとの論調が多い。
    水だけで茹でるのと大差ないかもしれない。
  5. 大根おろし汁に漬ける
    これだけは下処理段階で火を通す過程がないが、そのせいか今まで試した中で最もおいしかったかもしれない。
    大根おろしのコストと手間がかかることが欠点と言えるが、たまにはやってみたいと思う。
    ただし、青酸配糖体が消えているのかどうかを確かめることはできなかった。
  6. 電子レンジで加熱
    熱が通ればいいのかと思い、電子レンジで加熱してみた。
    半分にカットした300gを600wで3分加熱した。
    食べてみたところ、エグ味は抜けているが茹でたものの方がおいしかった。
  7. タケノコご飯には下茹でしないで入れる。
    採れたての場合のみ推奨だが、エグ味は感じられず、下茹でしたものに比べタケノコの歯応えが感じられた。

新鮮さとエグ味の関係は?
鮮度の落ちたタケノコで実験

実験として、2日前に採って冷蔵庫で保管しておいたタケノコを水だけで茹でてみた。
店舗に流通しているものは採ってから2日くらい経過しているものも多いだろう。

以前は苦労してかなりのところまで皮をむいていたが、最近は面倒なので泥が付いてなくなるところまで剥くにとどめている。

縦に割ってみると可食部分は、長さの約半分だ。

縦に割る理由は、火の通りを早くするためと、中の空気によってタケノコが浮きにくくするため。

上半分と土が付いて汚れている下の部分ををカットする。

皮はあとで簡単に剥くことができるので、茹でる前に頑張ってきれいに剥く必要はない。

タケノコが浮く場合はアルミホイルなどで落とし蓋を。
30分茹で、火を止めて1時間放置。

このように簡単に剥けてしまう。
剥いた皮は姫皮といっておひたしなどにすると美味しくいただける。

端っこをちぎって食べてみたが、採ってすぐ茹でたときと比べると多少うま味が落ちると感じた。
エグ味はほとんど感じなかった。(少し感じたということにもなるわけで・・・)

やはり採ってすぐ茹でることが鉄則であることは間違いないようだ。

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