金の取れる物件写真の撮り方 〜不動産屋の物件写真が下手すぎる件〜

最近久しぶりに部屋探しサイトを見るようになりましたが、品質が低い写真が多いという印象です。(特に賃貸の場合)
具体的にどのように品質が低いのかというと、

・画角が狭い
・カメラが水平方向を向いていない
・コントラストが低い
・対角線をうまく使っていない

といったところです。

これらに対する具体的な改善方法を示させていただきます。
コンセプトは人間が見た感じに近づけるということにつきます。
以下に従って撮影することにより、コストをかけずに最上級の写真を撮影することができるようなります。
そうすればインターネット経由の案内件数が増え、営業成績に直結します。

画角は広ければ広いほどいい

画角を表現する方法には「35mmカメラ換算」と「画角」があります。
ここでは「50mm(47°)」といったように併記させていただくことにします。

35ミリカメラの元祖であるライカが発明されて以来、長らく標準レンズは50mm(47°)でした。
理由はわかりませんが、最近のスマホの標準レンズとされているのは28mm(75°)〜35mm(63°)です。
昔より人々の視野が広がったのでしょうか?

最近はすっかり少なくなりましたが、コンパクトデジカメにはズームレンズが搭載されているものが多く、最も画角の広いもので広角側が24mm(84°)程度でした。
しかし24mm程度では画角が不足しています。
満足がいく画角は12mm(122°)くらいの超広角レンズです。

24mmと12mmを比べみるとこれくらい違います。(24mmはトリミングで表現しました。)

12mmが人間の画角に近く、24mmは画角が狭すぎると感じるのではないでしょうか。

超広角のレンズを使うため、数年前までは一眼レフのボディに超広角のレンズをつけるしかありませんでした。
例えば以下のような組み合わせです。

CANON EOS Kiss X90(約5万円)+ EF14mm F2.8(約26万円)
Nikon D7500(約11万円)+ Zoom Nikkor12−24mm F4(約4万円)
Sony α6100(約9万円)+ FE12-24mm F4(約17万円)

写真の品質アップによる営業効果があるとしても手を出しにくい金額です。

ところが数年前より超広角レンズを持つスマホが普及してきました。
下記はiPhone13のレンズ部分ですが、ズームレンズではなく3つの単焦点レンズを持っています。

このうち物件写真で使用するのは超広角レンズです。
スマホの超広角レンズは大体のメーカーが12mm(122°)程度の画角のものを採用しています。

これを使わない手はありません。
安いコストで良い物件写真を撮影するために、超広角レンズを搭載したスマホは必需品です。

手持ちのスマホに超広角をカメラがついていない場合は、超広角搭載スマホをカメラ使用のみと割り切って購入するのもありだと思います。
その場合は通信会社との契約をする必要はありません。
SIMフリーのスマホ本体のみを購入すればいいのです。
価格は新品でも4万円くらいからあるので、カメラを購入したと思えば決して高くはありません。

カメラの向きを地面と並行にしてしゃがむ

写真指南サイトでは垂直の線と水平の線をまっすぐに(斜めにしない)と述べているところがほとんどです。
しかしそれは正しくはありますが、核心をついていません。

下の写真を見てください。

写真内に垂直の線(青点線)は数多くありますが、水平の線は画面上には見当たりません。
ちなみに赤点線は建物が透明であった場合に見える水平線(地平線)の位置です。

構図を決める際に最も大事なことは垂直の線をまっすぐにすることです。
そうすればカメラの向きは床面と並行になっています。

垂直の線がまっすぐであれば、水平線が傾くことはありません。
そもそも画面上に現れない水平線を基準にすることはできないのです。

また、しゃがむことには理由があります。
天井の高さは通常2.3〜2.5m程度であるのに対し、立ったまま撮影した場合のカメラの高さは1.4〜1.7mくらい、つまり高さの中間点より少し上になります。
壁の真ん中より上の位置にカメラがあった場合、天井よりも床の面積が広く写ってしまいます。
しゃがんで撮影することによりバランスの良い写真になります。
ちなみに上記の写真ではカメラの高さが写り込んでいる人物の腰のあたりであることがわかります。

このテクニックは元プロカメラマンに教わったものですが、物件探しサイトの写真を眺めている限りこのことを知る人は少ないようです。
撮影者にはわからなくても、写真を見た顧客にはこの効果(写真としての美しさ)は伝わるはずです。

例外としてキッチンや風呂場を撮影する場合は、下を向いた構図の方がわかりやすいと思います。

窓が写り込む場合は露出補正

構図内に窓がある場合、窓の明るさにひっぱられて室内が暗く写ってしまいます。
後で明るく修正することは可能ですが、室内が暗く写りすぎて補正しきれない場合があります。

露出補正の方法はいくつかありますが、撮影に手間をかけたくない場合のおすすめの方法があります。
ほとんどのスマホに搭載されている機能だと思いますが、画面上の最も暗い部分をタッチすると暗い部分を重視して測光され、全体が明るくなります。

補正しきれない場合は後で修正すれば良いでしょう。

コントラストは重要

写真を露出オーバーで撮影する、修正して白っぽくするなどの写真がよく見受けられます。

修正したい気持ちはわからないでもないですが、それは実物よりよく見せたい、つまり顧客を欺くことにほかなりません。
あくまで実際の物件のイメージに近く写真を掲載するべきで、顧客もそれを望んでいるはずです。

自分が物件を探す立場になって考えて見ましょう。
過度に修正された写真と実物に近い写真のどちらを見たいですか?

また、写真を白っぽくするということはコントラストが低くなることにつながります。
コントラストとは明瞭の度合いのことですが、解像力、色の再現度とともに写真の最も大切な要素なのです。

修正は原則逆光の補正に限り、それ以外は最小限(0.3EV以内)にとどめましょう。

HDR(ハイダイナミックレンジ)は常にオンで良いでしょう。
画面内の明暗の差が大きい場合、HDR機能は非常に有効です。

対角線方向にカメラを向ける

何も考えずに部屋の写真を撮った場合、壁を背にした場合のカメラの向きは壁に対して90°になっているかもしれません。
しかしそれでは平面的な写真になってしまいます。

対角線方向にカメラを向けた方が立体的な写真になります。
また、部屋を広く写す効果があります。
壁との距離をより長く取ることができるからです。

下図を見ていただくと、まっすぐな線よりも斜めの線の方が長くなっていることがわかります。

斜めから撮影した方が引いて撮影することができ、そのぶん部屋を広く見せることができるのです。

居室写真は基本縦で

写真は横が基本と思っていましたが、どうやら時代は変わったようです。
スマホの普及により縦位置の写真や動画が増えています。

物件検索サイトの場合もそうです。
スーモの横写真を大きく見ようとしてスマホを横にした場合、このようになってしまいます。

アットホーム、ホームズにおいても同様の状況です。

不動産サイト閲覧者のスマホ使用が8割超となっている以上、基本的には縦写真で取るべきでしょう。

しかし下記のように横でなければ表現できない場合もあります。

また物件写真はレインズ、チラシなどにも使用しますが、その場合には横写真の方が使い勝手が良いです。

従って面倒ではありますが、縦写真だけではなく横写真も撮影しておく必要があります。

まとめ

まとめると以下のとおりです。

・スマホの超広角レンズを使用
・カメラは水平方向に向けるのが基本
・逆光は画面タッチで露出補正
・明るさ修正をしすぎない
・居室は斜めから撮影
・縦と横を両方撮影

以上のことにより、これまでより格段に良い写真を得ることができます。
内見率が上がり、写真だけで申し込みを得ることも増えてくるでしょう。

さらに重要なことはオーナーの満足度が上がることです。
大切な物件が品質の低い写真で掲載されているオーナーの気持ちを考えてみてください。
良い写真を掲載することにより、物件獲得の手段にもなるのです。

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