柿採り器具を改良
昨年、一昨年と柿を採るための道具をいくつか試作してみました。
最初は長い竹をそのまま利用し先端を加工していましたが、持ち運びが不便でした。
首都圏のJR、私鉄とも持ち運べる長さは2mまでとなっています。
乗用車で運べる限度もそのくらいです。
そこで物干し座に取り付けて使用するために先端部分のみを作成することを思いつきました。
いずれの器具でも柿をたくさん採ることができましたが、耐久性が悪かったり製作が困難であるという問題がありました。
試行錯誤の結果、現在の方法に行きつきました。
竹を途中まで割って一方を曲げるだけ
いろいろ試してみたところ、竹を曲げられる方向は限られることがわかりました。
具体的には竹を3センチくらいの幅に割り、節の手前まで割れ目を入れ、一方を内側に曲げるという方法です。
完成品はこのようになっています。
竹を削ったり左右に広げるのには多大な労力が必要ですが、一方を内側に曲げるだけであれば作業は格段に容易になります。
これをガムテープなどで物干し竿に取り付けます。
柿採りアダプターの作り方
1.竹を切断
節を中心に持ってくるために下記のように切断します。
2.縦に割に板状にする
幅3センチ程度になるように竹を割ります。
竹の厚みがあれば幅は狭めに、厚みが少ない場合は強度を持たせるため幅を広く割ります。
この作業は包丁やカッターでできないことはありませんが、ナタのような肉厚の刃の方が作業性が良くなります。
3.割りを入れる
端から節の手前まで割ります。
先ほどと同様にカッターを金づちで叩きます。
その際最後まで割れてしまうのを防ぐため、節の手前に結束バンドを取り付けます。
この後の工程で熱が加わるため結束バンドは外すか切断します。(使い捨てです。)
4.熱して曲げる
竹は熱すると曲げられるようになるという性質を持っています。
以前は中火の遠火で数分熱していました。
しかしその方法だと曲げた際に表面が割れやすくなります。
そのため今年は熱湯に30分つけるようにしました。
熱いうちに片方だけを内側に曲げます。
曲げが戻ることを考慮し、80〜90度くらいに曲げます。
この作業はかなりの力が必要になります。
もう一方を反対側に曲げバランス良い形にしたいところですが、反対に曲げようとすると内側にヒビが入り強度が下がってしまいます。
そのままにしておくと曲げが元に戻ってきますので、水に漬けます。
切り出した竹はそのままの状態だと劣化が早いので、外皮部分の油抜きをする必要があります。
お湯に浸かっていなかった部分を湯につけるか火で炙ります。
6.物干し竿に取り付ける
テープで貼り付けるか、ヒモで縛ります。
実際に使用しているところを動画にしてみました。
器具作成の動画も作りましたのでよろしければご覧ください。
竹を手に入れることができない方は、メルカリで「柿採りアダプター」と検索してみてください
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