たたんだ段ボールを運ぶ道具を考案
先日大きな段ボールを購入したのですが、家までわずか数分でも歩いて持って帰るのに苦労しました。
ここで言う段ボールとは、たたんである段ボールのことです。
段ボールは軽いのですが、持つところに困り家まで前に抱えたり肩に担いだりするしかありませんでした。
そこでこのような道具を考案しました。
脇の下から第二関節までが小脇に抱えられる限界
最も楽な段ボールの持ち方といえば、小脇に抱える方法でしょう。
サーファーがサーフボードを持って歩くスタイルといえばわかりやすいでしょうか。
しかしサーフボードにしろ段ボールにしろ、小脇に抱えられる幅は脇の下から第二関節までの長さです。(短時間であれば第一関節まで。)
それを超えると小脇に抱えることができません。
私の場合、脇の下から指の第二関節までおよそ58cmでした。
つまり58cmまでのものしか小脇に抱えて持つことができないわけです。
調べて見たところ、サーフボードの幅も大体それくらいに収まっているようでした。
限界を超えた大きさの段ボールをどうやって持ったらいいのか
「たたんだ段ボール 持ち方」などでググってみても、荷物が入った段ボールのことばかりで必要な情報はなかなか出てきません。
わずかに見つけた関連サイトも、段ボールに穴をあけたり台車に乗せたりと、私の希望する方法ではありませんでした。
これまで無傷で簡単に段ボールを運ぶ方法を考えた人は誰もいなかったのでしょうか?
頭に乗せる、背中に背負うなども一応考えましたが、道路上で他人の邪魔になりスマートとは言えません。
小脇に抱える方が見た目が自然で歩く際に周りにぶつかりにくく体力的にも楽です。
3日ほど考えたところ、畳の裏には手で持つためと思われるヒモが付いていることを思い出し、それがヒントになりました。
畳の短い方はおよそ90センチあり小脇に抱えられる長さをオーバーしていますが、ちょうど中心付近に輪になったヒモがついていることで脇にはさんだ際に上端からのヒモまでの長さは45センチになり、小脇に抱えることに近い体勢で持つことが出来ます。
それを応用し、段ボールの下にロープを引っかける方法を思いつきました。
最初は両端にフックの付いたロープが1本あれば段ボール下に引っ掛けて運べるものと考えました。
しかし実際にロープの両端にフックを取り付けてやってみたところ、最初のセッティングが難しく、また歩行中ロープがずれやすいという問題がありました。
フックを固定する板は必要だと考えました。
さらに、箱の大きさによってロープの長さを変えられるようにしました。
ネーミングは「ダンボール運搬名人」です。
段ボール運搬器具の作り方
1.板を準備する
長さは30〜50cm程度で良いでしょう。
長ければ長いほど段ボールを持った時に安定するはずですが、段ボールは軽量であり脇で固定できるため、それほどの安定性は必要ないかもしれません。
とりあえず厚さ1センチ弱の桐の板を46×6センチに切りました。
2.板の両端にフックを取り付け固定する
フックを取り付ける方法はいくつかあります。
上から引っかける、ネジやボルトで止める、あるいは貼り付けるなどです。
今回は引っかける方法を採用しました。
いわゆる「なげしフック」というものです。
フックをかけたところを横から見るとこのようになっています。
フックを引っかけた上からガムテープで固定しました。
3.指を引っかけるためのロープを結びつける
ロープは細すぎると持ったときに指が痛くなります。
100均の物干しロープセットが太さ、長さとも十分で、長さ調節用の穴のあいた板も付属しています。
ロープの長さ調節にはコードロックという器具もあります。
ロープの代わりに平たいストラップとアジャスターを使ってもいいと思います。
2つのフックの上部にロープを結びつけます。(結びにく場合は板にドリルで穴を開ける方法もあります。)
一方は短く、もう一方は1m程度に余裕を持っておきます。
4.ロープを伸縮できるようにする
短い方のロープに板を取り付け、長い方のロープを板の穴に通し、ロープの長短を調節できるようにして完成です。
完成品がこれです。(長さ調節のところが上の写真と違っていますが、上のが正しいです。)
(おまけ、たすきがけ用のロープを追加)
これは無くても良いのですが、段ボールの量が多かったり長い距離を歩く場合はあったほうが楽になります。
板に穴を開け、フックを付けたロープをたすき掛けできる長さにし、段ボールの大きさにより長さを調節できるようにします。
実際にこの器具を使って段ボールを運んでみました。
段ボールのはヤマト運輸で売られている最も大きな140サイズの箱です。
(60×40×40センチ)の箱はたたんだ状態でおよそ100×80センチですが、まだ余裕があることがわかります。
私の脇下から地面までの長さは約130cm(身長176cm)なので、たたんだ状態で短辺の長さが125cmくらいまでの段ボールであれば運べることになります。
個人差はありますが、運べる箱の大きさは身長マイナス50cm前後ということになります。
腕の長さは運べる箱の幅とは構造的に無関係です。
大きなプラダンやベニヤ板も運ぶ場合にも応用できるでしょう。
メルカリで販売中です。(違うタイプのフックを使用し、ガムテープを使わず固定しました。)
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